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劇団献身主宰の奥村徹也のブログ。愛想を振りまくtwitterと違い、1日平均アクセス数3の当ブログでは好きなこと、書きづらいことをたくさん書きます。右の猫がかわいい。
悪そうなやつらは大体いい奴ら。
2015年04月20日 (月) | 編集 |
奥村です。

劇団献身第5回公演「悪いやつらは大体トモダチ以上恋人未満」無事終演しました。

一つ一つ反省していきます。長いです。140文字をはるかに超えて書いていきます。

今回の目標の1つに「演劇をちゃーんと作ってみる」というのがありました。
スタッフさんをきちんと全セクション集めてみました。今までは衣装も小道具も制作も、舞台美術や音響さんがいないなんてこともありました。その都度あるものでカバーしたり、自分でやったり、ないままなんとなくやったりしていたのですが。

3月1日までフェンス公演という謎の催しをやっていたのもあり、準備期間が短かった。だから、脚本を書いて演出して、それだけで精一杯になってしまうだろうと踏んだのでした。予想通り一杯一杯のメンヘラになったので、スタッフのみんなには迷惑をたくさんかけたけど、1ヶ月かそこらで舞台をあそこまで作りこめたのは裏方の技術あってのものでした。これは本当に感謝です。

スタッフワーク的にちゃんと作ったうえで、ひねくれものなので作劇としては今までで一番意味不明なことをしてやろうと思いました。
意味不明というか
登場人物を過剰に登場させて彼ら一人ひとりに人生を背負わせる。人間生きてりゃハイライトなシーンが必ずあるわけですから、脇役になるために生まれた人間なんてそりゃあいないわけですから、だから脇役かと思っていたやつに謎のバックボーンが敷き詰められていたり、どうでもいいやつがめちゃくちゃ切ないシーンをやったり(金ちゃんとか)、そうやって物語ありきじゃなくて人間ありきで作って物語を内側から破綻させてしまおうと思っていました。
なんの物語なのかはお客さん一人ひとりが再構築すればいいかなと。

メタにしたり、なんか外からの要因で壊すのではなくて、登場人物が動き出して勝手に壊れていく。
ゴリラのシーンも忍者のシーンも金ちゃんのシーンも変態のおじさんも、いらないんだけど、たまたま同じ時間軸にただ一生懸命生きていれば、そうすれば物語を破壊できるなと。

元々、行儀よく作品を作ってしまいがちでした。
丁寧に伏線を張って回収して、だけどこれは王道です。テレビにもすでに売れている劇団にもはるかに高いレベルでやっているところがたくさんある。だから、僕はそうではないやり方をずっと探しています。

破壊することのメリットはなんでしょうか。
単純に尖ってるなこの劇団は。と思われたいのかもしれませんが、それ以上にお客さんに想像の余地をぎりぎりまで広げてあげる。なぜこうなるのか、一つ一つの意味は全てナンセンスで繋げてはいますが、全てを説明することはやめました。そうすることでお客さんが少しでも前かがみに楽しんでくれないかなと思ったのです。
実家の両親にはあまり褒められませんでした。だけど、それでもいいです。

もとより賛否両論覚悟でした。
成功したかどうかはわかりません。
ただ、過剰サービスを売りにする劇団献身が「客に媚びない作劇」に挑戦したのは、とても大切なことでした(客入れまでは媚びまくります)。
今までと同じくらい「楽しかった」と言ってもらえる回数がありましたが「また観に行きます!」という声はいつもより多かったような気がします。

次は9月。
劇団献身旗揚げ1周年記念公演です。
不条理系メンヘラナンセンスコメディと銘打ちましたが、まだ全然どんなのかはわかりません。
きっとまた人間がいて、好き勝手やって、それを遠めで観たときに「物語、かな?」ぐらいのよくわからないものが立ち上がってくるはずなので。

1年前の旗揚げ公演を思い出す意味合いも込めて、丁寧に一つ一つ自分で手作りしていきたいなと思っています。

役者がとてもよかった、という声もたくさん聞こえてきました。
劇団献身は役者一人ひとりの個性を最大限活かす団体でもあります。WS&オーディションやりますんで、ぜひいらしてください。詳細はツイッターで投げてます。
あ、あと今回出てた役者は実際自分でもよく集められたなと思うぐらいの手練揃いなので、ぜひ今後とも注目してほしいです。みんないい役者です。

今回実は脚本の進みが一番遅くて(3月7日の稽古初日は「忍者」と書かれた紙ペラ1枚のみでした)、本当に苦しみましたが、たくさんの人に助けられました。「これが終わったら死のう」とばかり思っていましたし、アンジェラアキの「手紙」ばかり聞いていて自分はどういう精神状態なのかわからなくもなりました(今も聞いています)。だけど稽古場に行けばやっぱり楽しいし、スタッフさんもいろんなアイディアをくれました。
最後の「ビタミンCとって寝るといいよー」というぴぃのセリフはこの現場中ずっと僕を支え続けてくれた人がくれた言葉をそのまま書きました。大したこといわねえな、と思いながらめちゃくちゃ嬉しかったので、そのまま書きました。
そして「あと100万倍面白いものを作るまでは死ねない」と約束したので、僕はそれまでなんとしてもこの劇団を続けていきたいと思ったのでした。
春のメンヘラと化した僕はこれからひと夏を面白く過ごし、秋にまた最高に楽しいものを引っさげて劇場に戻ってきたいと思っています。

惜しむらくは舞台を張り出しまくった結果客席数が減少し、動員自体は過去最大でしたが、当日券も出せなくなるほど超満員になってしまい、観てもらえない方々がたくさん出てしまったことです。嬉しいですが、主宰としては反省しなければいけない。

ご来場いただいた皆様、本当にありがとうございました。
チケットが取れなかったお客様は本当に申し訳ありません。ぜひまた9月、もっと楽しいやつやりますので、ぜひまたいらしてください。
他にもたくさん書きたいことがありますが、劇団献身これからもどうかよろしくお願いします。

あんなふざけた作品だったのに、思いのほか真面目な文章を書いてしまいましたが、僕は本来くそ真面目な人間なんでしょうがないです。ありがとうございました。
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